ガソリン税は1リットル31.5円。暫定税率は廃止
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漫画でわかる全10コマ
この記事の計算を漫画にしました。コマは横に送って読めます。










漫画の中の数字の出典:租税特別措置法の改正法の附則(e-Gov法令検索)(本文でも同じ数字を使っています)
この記事の根拠
- 独自集計 ガソリン1リットルにかかる税は、揮発油税24.3円・地方揮発油税4.4円・石油石炭税2.8円で合計31.5円である
- 独自集計 揮発油税及び地方揮発油税の税率の特例は廃止され、その改正法は令和7年12月31日から施行されている
- 独自集計 軽油は軽油引取税15.0円と石油石炭税2.8円で17.8円になり、ガソリンとの差は13.7円である
- 独自集計 年1万km・燃費15km/Lなら、普通車(1L超1.5L以下)の税と自賠責の合計は72,625円になる
ガソリンの税は3つの法律に分かれています。まとめて1つの「ガソリン税」という税があるわけではありません。
内訳
| 税 | 根拠 | 1リットルあたり |
|---|---|---|
| 揮発油税 | 揮発油税法 第9条 | 24.3円 |
| 地方揮発油税 | 地方揮発油税法 第4条 | 4.4円 |
| 石油石炭税 | 租税特別措置法 第90条の3の2 | 2.8円 |
| 合計 | 31.5円 |
条文はキロリットル単位です。揮発油税法第9条はこう書かれています。
揮発油税の税率は、揮発油一キロリットルにつき二万四千三百円とする。
1,000で割ると24.3円になります。
暫定税率は廃止された
長く「暫定税率」と呼ばれてきた上乗せは、租税特別措置法にありました。いまの条文には残っていません。
改正法の附則に、こういう見出しの規定があります。
(揮発油税及び地方揮発油税の税率の特例の廃止に伴う経過措置)
この法律の施行期日は、同じ附則の第1条に令和7年12月31日と定められています。
廃止されたのは「特例」のほうです。 本則の24.3円と4.4円は元から法律にあり、これが残っています。
石油石炭税は本則を見ると間違える
3つ目の石油石炭税だけ、根拠が租税特別措置法にあります。
| 額 | |
|---|---|
| 石油石炭税法 第9条(本則) | 2,040円/kL |
| 租税特別措置法 第90条の3の2(適用) | 2,800円/kL |
特例のほうが高いという珍しい形です。条文は「地球温暖化対策を推進する観点から」として、石油石炭税法第9条にかかわらずこの率によるとしています。
本則だけを見ると、1リットルあたり0.76円ぶん少なく見積もります。
軽油は13.7円安い
| 税 | 根拠 | 1リットルあたり |
|---|---|---|
| 軽油引取税 | 地方税法 第144条の10 | 15.0円 |
| 石油石炭税 | 租税特別措置法 第90条の3の2 | 2.8円 |
| 合計 | 17.8円 |
ガソリンとの差は13.7円です。軽油引取税は都道府県の税で、揮発油税(国税)とは別の法律に定められています。
15.0円は地方税法 第144条の10(本則)の額です。 取得した地方税法には、これより高い特例の税率の規定は見当たりませんでした。ただし軽油の上乗せ分がいつどう無くなったかは確かめていません。
1,000km走るといくら払うか
1,000kmを燃費で割ると使うリットル数が出ます。それに1リットルあたりの税額を掛けると、走った距離あたりの税になります。
| 燃費 | ガソリン | 軽油 |
|---|---|---|
| 10km/L | 3,150円 | 1,780円 |
| 15km/L | 2,100円 | 1,187円 |
| 20km/L | 1,575円 | 890円 |
燃費が良くなるほど、走行距離あたりの税額は下がります。
保有ぶんと合わせるといくらか
車にかかる税は、持っているだけでかかる分(自動車税・重量税)と、走った分(燃料税)に分かれます。年1万km・燃費15km/Lで足すとこうなります。
| 保有ぶん | ガソリン税 | 合計 | |
|---|---|---|---|
| 軽自動車 | 22,870円 | 21,000円 | 43,870円 |
| 普通車(1L超1.5L以下) | 51,625円 | 21,000円 | 72,625円 |
「保有ぶん」は自動車税・重量税・自賠責を1年あたりに直した額です。自賠責は2年車検に合わせて24か月で入った場合で、新車から最初の3年を過ぎた車の額です。重量税は実際に納める租税特別措置法 第90条の11の額で、普通車は車両重量1.0t超1.5t以下として計算しました(原付の維持費は年4,662円と同じ積み方)。燃料そのものの値段は入っていません。税だけです。
この2つは、期間との関係が逆です。自賠責は契約期間で保険料が変わり、原付を12か月ごとに契約すると2.6倍になりますが、自動車重量税は0.5トンごとで、車検の期間では1年あたりの額が変わりません。
軽自動車では、年1万km走ると走る分の税が保有ぶんとほぼ同じ額になります。 普通車では保有ぶんのほうが2倍以上大きくなります。走る距離が短いほど、保有ぶんの比重が上がります。
この額がかかる世帯は減っています。自家用乗用車は令和8年3月末で1世帯当たり1.001台で、13年連続で減りました(車の保有台数は1世帯1.001台、都道府県で4.12倍ひらく)。
車を手放せば、走る分だけでなく保有ぶんもかからなくなります。免許を自主返納した人は令和7年中に435,067件あり、その6割は75歳以上でした(免許返納の6割は75歳以上。その割合は東京だと36.4%)。
買うときにかかる税は、2026年4月に1つ無くなりました(環境性能割は2026年4月1日に廃止。本則から206回消えた)。
リースで乗る場合は、車検やメンテナンスの費用が別に積み上がります(カーリースの車検代は、11年で440,880円だった)。
同じ車に長く乗ると、13年を超えたところで保有ぶんの税が上がります(13年を超えた車の税は、2年で21,400円上がる)。
この記事の限界
消費税は含みません。 店頭価格には、これらの税を含んだ額に消費税がかかります。
ガソリンの価格そのものは扱っていません。 小売価格の統計は資源エネルギー庁が公表していますが、当サイトのクローラでは取得できないため使っていません。ここにあるのは税額だけです。
沖縄県は別です。 揮発油税には沖縄県向けの軽減措置があり、この記事の額とは異なります。
免税軽油の制度は扱っていません。 軽油引取税には、船舶や農業機械など特定の用途で免税になる仕組みがあります。
取得日時点の条文です。 税率は改正されます。
出典:揮発油税法(昭和三十二年法律第五十五号)第9条、地方揮発油税法(昭和三十年法律第百四号)第4条、地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)第144条の10、石油石炭税法(昭和五十三年法律第二十五号)第9条、租税特別措置法(昭和三十二年法律第二十六号)第90条の3の2(いずれもe-Gov法令検索)。