車を買うときの税が1つ消えた。環境性能割は2026年4月1日に廃止
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この記事の根拠
- 独自集計 地方税法の本則にある「環境性能割」は、2026年1月1日施行の版で206回、2026年4月1日施行の版で0回である
- 独自集計 「種別割」は128回から0回になり、「自動車税」は49回から159回に増えた
- 独自集計 改正したのは令和8年法律第2号(地方税法等の一部を改正する法律)で、公布は2026年3月31日、施行は2026年4月1日である
- 独自集計 代わりの財源は決まっておらず、附則に検討する旨が書かれているだけである
車を買うときにかかる税が、1つ無くなっていました。
条文から206回ぶん消えた
「無くなった」ことを確かめるには、条文そのものを見るしかありません。地方税法を施行日ごとに取り、本則に「環境性能割」が何回出てくるか数えました。
| 語 | 2026年1月1日施行 | 2026年4月1日施行 |
|---|---|---|
| 環境性能割 | 206回 | 0回 |
| 種別割 | 128回 | 0回 |
| 自動車税 | 49回 | 159回 |
| 軽自動車税 | 25回 | 69回 |
数えたのは本則だけです。 附則には経過措置として語が残っているので、そこを混ぜると「まだある」ように見えてしまいます。
名前も戻った
減った語がもう1つあります。**「種別割」**です。
2019年10月、自動車取得税が廃止されたときに、自動車税は2つに分けられました。買うときにかかる環境性能割と、持っているとかかる種別割です。このとき「自動車税種別割」という長い名前ができました。
片方が無くなったので、分ける必要もなくなりました。「自動車税」が49回から159回に増えているのは、「自動車税種別割」と書いてあった場所が「自動車税」に戻ったためです。
税そのものが消えたわけではありません。 毎年払う分は残っています。
廃止したのは令和8年法律第2号
| 改正法 | 地方税法等の一部を改正する法律 |
| 法律番号 | 令和8年法律第2号 |
| 公布 | 2026年3月31日 |
| 施行 | 2026年4月1日 |
いくらだったのかは出せない
廃止前の税率は、燃費基準の達成度で分かれていました。
| 区分 | 税率 |
|---|---|
| 電気自動車など | 非課税 |
| 基準の達成度が高い | 1% |
| 中位 | 2% |
| それ以外 | 3% |
根拠は第157条(自動車)と第451条(三輪以上の軽自動車)、非課税は第149条・第446条です。
ただし、掛ける相手が分かりません。 課税標準は第156条・第450条にこう書かれていました。
環境性能割の課税標準は、自動車の取得のために通常要する価額として総務省令で定めるところにより算定した金額とする。
車両本体価格そのものではありません。 総務省令が定める算定方法が要ります。それを取得できていないので、ここでは税率までにとどめます。
電気自動車には元から関係がなかった
廃止前の第149条・第446条は、電気自動車・一定の天然ガス自動車・充電機能付電力併用自動車を非課税としていました。
つまりこれらの車にとって、今回の廃止による変化はありません。 変わったのは、燃費基準の達成度に応じて1〜3%を払っていたガソリン車です。
代わりの財源は決まっていない
改正法の附則には、こういう見出しの規定があります。
(自動車税の環境性能割及び軽自動車税の環境性能割の廃止に伴う財源の確保)
中身はこれだけです。
国は、自動車税の環境性能割及び軽自動車税の環境性能割の廃止による地方税の減収に係る安定財源を確保するための具体的な方策について検討し、その結果に基づいて所要の措置を講ずるものとする。
「検討する」としか書かれていません。 代わりの税の名前も、額も、時期も条文にはありません。
残っている税
無くなったのは買うときの1つだけです。ほかは変わっていません。
| 税 | 根拠 | どうなったか |
|---|---|---|
| 自動車税・軽自動車税 | 地方税法 | 残る(名前が戻った) |
| 自動車重量税 | 自動車重量税法 | 変わらない |
| 自賠責保険料 | 自動車損害賠償保障法 | 税ではない。変わらない |
| ガソリン税 | 揮発油税法ほか | 変わらない(暫定税率は別に廃止済み) |
車の「法律で決まっている費用」だけ足すといくらかは、毎年かかる分の話です。今回消えたのは、そこには入っていない「買うときの1回」でした。
この記事の限界
額を出していません。 課税標準の算定方法を定める総務省令を取得できていないためです。税率までしか書けません。
自治体の条例は見ていません。 地方税法の条文だけを見ています。
取得日時点の条文です。 2026年9月9日に e-Gov法令API から取りました。法律は改正されます。
廃止の理由は書いていません。 条文には理由が書かれていないためです。附則にあるのは財源を検討するという規定だけです。
出典:地方税法(昭和二十五年法律第二百二十六号)。e-Gov法令API(laws.e-gov.go.jp/api/2)で law_revision_id 325AC0000000226_20260101_507AC0000000041 と 325AC0000000226_20260401_508AC0000000002 を取得し、附則を除く本則を数えたもの。