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スマホの「光セット割1,100円引き」は、実質330円だった

通信・スマホ 公開 2026-09-03

auひかりのセット割は実質 330円/月 1,100円引きと案内されるが、ひかり電話770円の契約が条件

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この記事の根拠

  • 独自集計 セット割の適用に必要な光回線側オプション費を差し引くと、実質の割引額はauひかり330円・SoftBank光550円・ドコモ光1,210円と3.7倍の開きがある 各社公式の料金ページおよびセット割の適用条件ページから取得して算出 / 2026-09-02取得
  • 独自集計 戸建2年総額は最安115,104円から最高154,974円まで約4万円の差があり、最安の1社だけが工事費・初期費用を構造的に持たない 同上。月額×24+事務手数料+工事費−24か月時点の相殺分で算出 / 2026-09-02取得

携帯会社の料金ページには、たいてい「光回線とセットでスマホが月1,100円引き」と書かれています。

その割引を受けるために光回線側で何を契約する必要があるかを、各社の条件ページで確認しました。割引額から、その条件を満たすための費用を引いてみます。

セット割の実質額

事業者 表示上の割引 光回線側に必要な契約 その費用 実質
ドコモ光 -1,210円 なし 0円 -1,210円
SoftBank 光 -1,100円 光BBユニット+Wi-Fiマルチパック+BBフォン +550円 -550円
auひかり -1,100円 ひかり電話(ネット+電話が必須) +770円 -330円
ahamo光 0円 0円 0円

auひかりの「1,100円引き」は、実質330円です。 auスマートバリューの適用条件が「ネット+電話のセット契約」なので、月770円のひかり電話を契約し続ける必要があります。

au公式ページの注記にも、こう書かれています。

加入例)auひかりホーム・ずっとギガ得プラン(契約期間3年)の場合、基本料金5,610円/月+電話月額利用料 770円/月が別途必要です。

SoftBank 光も同様で、おうち割 光セットには「光BBユニット+Wi-Fiマルチパック+BBフォン」の3点が必須です。セット料金550円で提供されますが、おうち割が外れると同じ3点が1,602円になります

一方ドコモ光には追加オプションの条件がありません。同一ファミリー割引グループ内にドコモ光の契約が1回線あれば適用され、ひかり電話も指定オプションも不要です。3社の中でここだけ条件が違います。

工事費「実質無料」は、無料ではない

もう1つ、各社の表記で見落としやすい点があります。

事業者 工事費 相殺の方式 回収完了まで 途中解約
ドコモ光 28,600円 dポイント24か月分割 31か月 残債を一括請求
SoftBank 光 47,520円 月額割引1,980円×24か月 31か月 残債を一括請求
auひかり 48,950円 月額割引(ネット+電話分) 35か月 残債を一括請求
Fon光 49,500円 月額割引1,375円×36か月 36か月 残債を一括請求
おてがる光 22,000円 月額割引2,000円×11回 11か月 残債を一括請求
BB.excite光 0円 不要 残債なし

ドコモ光とSoftBank 光は、割引の開始が「利用開始の7か月後」からで、そこから24か月かけて相殺します。合計31か月です。2年契約が満了しても、まだ工事費は相殺しきれていません。

auひかりはさらに注意が要ります。割引総額48,950円の内訳が「ネットサービス分」と「電話サービス分770円×35か月」に分かれており、ひかり電話を35か月契約し続けないと工事費を相殺しきれません。セット割の条件と工事費の相殺条件が、どちらもひかり電話に結び付いています。

BB.excite光 Classic だけは、この論点自体が存在しません。 公式ページにこう明記されています。

月額料金以外に、初期費用・工事費・契約事務手数料・解約時の費用などは一切かかりません。

2年総額で並べる

月額×24か月+事務手数料+工事費から、24か月時点で相殺できた分を引いた額です(戸建)。

事業者 月額 2年総額 契約期間
BB.excite光 Classic 4,796円 115,104円 縛りなし
おてがる光 4,708円 116,292円 縛りなし
ahamo光 4,950円 130,208円 2年自動更新
Fon光 4,928円 138,072円 3年自動更新
ドコモ光 5,720円 148,688円 2年自動更新
SoftBank 光 5,720円 152,960円 2年自動更新
auひかり 5,610円 154,974円 3年自動更新

最安と最高で約4万円の差があります。

ここで冒頭のセット割に戻ります。auひかりを選んでスマホが実質330円引きになっても、光回線の2年総額はBB.excite光より39,870円高い。330円×24か月=7,920円の割引を得るために、約4万円多く払う構図になります。

ただし、これで「大手は損」とは言えません

セット割はスマホ側の割引です。すでに光回線が必要で、家族が同じキャリアを使っているなら、割引はそのまま上乗せになります。ドコモ光のように追加条件がない場合は特にそうです。

問題になるのは、セット割を目当てに光回線を契約する判断です。月1,100円引きに見える数字が、実際には330円だったり、そのために年間4万円高い回線を選ぶことになったりします。

判断の順序としては、まず光回線を単体の総額で選び、そのうえでセット割が乗るなら加える、という形が正しくなります。逆順にすると、割引額の見かけに引きずられます。

縛りなしを選ぶ場合

上位2社(BB.excite光・おてがる光)は契約期間の縛りも解約金もなく、2年総額の差も1,188円しかありません。実質的には接続方式で選ぶことになります

BB.excite光 Classic は IPv4 PPPoE です。公式に「BB.excite"唯一"のPPPoE光回線」と明記されています。混雑時間帯の速度低下が起きやすい方式なので、夜間に動画やオンラインゲームを使うなら確認が必要です。おてがる光は IPv6(v6プラス)のオプションがあり、ルーターレンタル申込時は永年無料と案内されています。

初期費用が完全にゼロなのはBB.excite光だけです。短期で解約する可能性があるならこちらが安全です。

この記事の限界

マンションの料金は建物によって変わります。 特にauひかりはタイプ(V/G/E/F等)と建物の契約戸数で料金が異なり、本記事の4,180円は「タイプV・16契約以上」の場合です。自分の建物がどのタイプかは申込前に確認が必要です。

SoftBank 光は2026年12月1日に月額+330円の改定が予定されています。 公式に告知済みです。上の総額はこの改定を含んでいません。

おてがる光のキャンペーン適用期間が確認できませんでした。 公式ページに「キャンペーン期間:2024年5月30日まで」という記載が残っている一方、同じページのタイトルは「実施中」となっており、矛盾しています。工事費実質無料が現在も適用されるかは、申込前に問い合わせてください。

Fon光のセット割条件は未確認です。 ソフトバンクのおうち割に対応と記載がありますが、必要なオプションと費用がページ上に見当たりませんでした。

auひかりの表示価格は口座振替・クレジットカード払いの場合です。 窓口払いだと別途473円/月かかります。またauひかりは解約時に撤去工事を希望すると31,680円が発生します。

料金は改定されます。この記事の数値は記載の取得日時点のもので、契約前には必ず各社の公式情報を確認してください。


出典:各社公式サイトの料金ページおよびセット割適用条件ページを取得して集計。